起業ストーリー

当社代表 林に、起業までの経緯や想い、そしてこれから描く未来について語ってもらいました。我々が創り出したい未来について触れていますのでぜひお読みください。
●林さんが学生時代にはどんな夢を持っていらっしゃいましたか?
大学院は高機能半導体デバイス(ペロブスカイト結晶の積堆と、ヒステレシス曲線特性を利用した学習型機能を持つ集積回路の研究)を研究していました。もともとは教員も将来の選択肢の中にありましたが、電子立国日本といわれていた時代、やっぱり研究者になりたいという想いに加え、もともとは強みを持っていたハード面に加え、ソフトもできるようになりたいと思い1994年にNTT研究所に入社しました。
●NTT時代にはどんな仕事をされていましたか?
当時のNTTは大手の新規参入もあったために競争力を意識した様々な取り組みをしていくようになっていました。もともとユニークな面白い会社で、当時はいろいろなことをやらせてもらえたし、サービスも企画させてもらいました。特にそれまでと異なり、日本だけでなく海外のベンチャー企業とのアライアンスやM&Aなどにも積極的にとりくむようになり始めていました。
●いわゆる大手資本の中で恵まれた環境で仕事をしていらっしゃったと思いますが、林さんが起業すると決意したのはどうしてでしょうか?
もともと親戚に起業家が多かったので心理的な抵抗があまりなかったのはあります。またNTT時代の経験が非常に大きかったです。ベンチャー企業とアライアンスや異業界大手企業とのコラボレーションによる新規事業も担当しましたが、考え方・やり方が全く異なる者同士で同じ方向を向く大変さと面白さ、異業界での技術同志の組み合わせの可能性、そして何より「技術」を「事業」として構想し実装することの難しさなど、様々な経験を積んできました。そして、当時事業化したWEBサービスなど未だに社会で使われている成功例もある一方で、自分も失敗したり、周りの失敗パターンもたくさん見てきました。
だからこそ、世の中への価値提供の仕方がどんどん変わっていっていくことも肌身で感じましたし、大手企業とベンチャー企業の橋渡しができる存在の必要性と、「自分でやりたい、責任をもってやりきりたい」という強い気持ちを求められる起業を決めました。
●「起業」を決めたということですが、「何をするのか」というのは相当考え抜かれたのでは?
最初はBPRコンサルティングなどを手がけましたが、それだけではお客様が既に「わかっている」表面的な課題解決にしかならない。僕たちはベンチャーですから、時間(工数)に価値を置くのではなく、お客さんでも気づいていない潜在的な問題にアプローチし解決する、単純にいうとお客さんがびっくりする価値提供の実現を信条としてやっていくと決めました。
●そして今の企業理念「技術で人を幸せにする」に行きつくわけですね。
僕らは、もともとは技術屋だったというのもあるので、技術が好きな人が多いです。そして世界の情勢や変化を考えても、日本国内でどっか1社だけが儲ることは広い視野でみるとほぼ意味がない、国内でのシェア争いや内向きの競争ばかり続けていると、いずれ日本が沈没してしまうんじゃないかという強烈な危機感をずっと持ち続けていました。
その想いから、世界を相手に飛躍する余地がまだまだある「社会インフラのシステム構築」に取り組むことを決意しました。日本発のITインフラが世界中に広がれば、その経済的インパクトも大きいですし、何より世界における日本のアピアランスを圧倒的に上げることができると思っています。それが今ボスコ・テクノロジーズで挑戦し続ける理由になっています。
●「技術で人を幸せにする」実現には何が必要でしょうか?
実際、ここに至るまでには紆余曲折もあり、最初はお客様の課題に応え超えていくことのみに重きを置いていた時もありました。そのため、むしろボスコ・テクノロジーズとしてどこに向かっていくの?については言葉として表現できるまでに、そこそこ時間がかかりました。仕事としては大手企業でも躊躇するような難しい案件を受けることを好んできたので、その結果、社員への負担が過度にかかってしまった時期もありました。
ただ、最近、エンジニアもバックオフィスも様々なバックグラウンドを持つ方がジョインしてくれるようになり、対話や問いを通じ、僕らが大切にする組織の考え方の解像度が数段クリアになってきました。
「技術で人を幸せにする」ためには、3つステップあると考えています。1つ目のステップは自分自身が幸せであることです。2つ目のステップは自分の家族や周りの人たちが幸せであることです。3つ目のステップは、お客様を幸せにすることです。結局はステークホルダーが全員幸せになるということですが、幸せにするステップ、順番を定めたということが自分たちの在り方にとってとても大きいです。
●自分の幸せを考えることによって、結果的にどんな成果につながると考えていますか?
自分が期待するものを超えるクオリティを実現できれば、間違いなく、お客様が満たされるサービスになると信じています。そのため、自分が幸せになるっていうことに、しっかり対峙し、考える人の方がアウトプットにもそれが表れ、結果的には周りもお客様も幸せにできるだろうと思っています。言い換えると、本当に自分を幸せにできる人は他者を幸せにすることができるということです。自己犠牲の考え方とは真逆です。
また一人一人にとって大事な人生の線引きは異なります。だからこそ、世の中の不都合や世の中が諦めていることに対して、僕らは絶対に諦めたくはないとは思っています。
●今後のボスコ・テクノロジーズが目指す組織について聞かせてください。
社員が持つアイディアや問題意識が、他の社員からの刺激により表出し、具体的な構想に繋がっていく、つまり自分自身が気がついてない価値を、周りの社員を通じて、新しいイノベーションを起こすことができる組織、いわば「人のバリューチェーン(価値連鎖)」が起きる組織を創りたいです。社内だけでなく、様々な社外の方々ともそんなバリューチェーンが起こるようになれば、社員のやりがいと成長はもっともっと大きくなると思います。
そのために経営としては、社員と社会を絶対に欺かないことを約束しています。そして、社員の本気のチャレンジを周りの社員が応援や支援することが自然と起こること、常識や表面的な課題を疑い本質の課題に向き合うことに躊躇せず挑むこと、今以上に立場など関係なく問いや対話、壁打ちが社員同士で行われる組織づくりをしていきたいと考えています。
●新しくジョインしてくださる社員に対し期待することやメッセージをお願いします。
今後の当社は個人の力を組み合わせ、「組織・チームの力」として発揮し、会社を強く発展させていく段階になります。具体的には3年後に100億円の規模を目指しています。これまでの直販現在では9.3億円の実績に対し、日立製作所グループやNTTグループが代理店になり今後は代理店販売にて実績を上積みしていく予定です。
僕らはまだまだ小さい会社ではありますが、企業理念「技術で人を幸せにする」の実現に向け、日本初の世界に通ずるインフラ・セキュリティシステムを世の中に広めていきます。
知的好奇心にあふれ、自らが定めた目的達成と、自らが見つけた社会課題の解決のために動きたい。そして自分と自分の大切な人を想う気持ちにあふれ社会に貢献したい。そんな自由と責任を求める方にぜひ仲間になっていただきたいと思っています。
ご自身の想いが当社の想いと少しでも重なるなと感じた方、皆さんが実現したいこと、解決したいこと、その理由や想いをぜひ直接、そして率直に聞かせてください。